キャピタルゲインとインカムゲインとは?投資の基礎知識について
- 「キャピタルゲイン」
- 「インカムゲイン」
これらの用語について、何度か耳にしたことのあるという方もいるのではないでしょうか。
この2つを正しく理解することは、投資を行っていく上で、結果にも大きく影響してくるものだと言えます。
そこで今回は、キャピタルゲインやインカムゲインがどのような意味を表すのか、その特徴について詳しく解説いたします。
<目次>
キャピタルゲイン、インカムゲインとは
2つとも投資で使用されている用語のことを言い、どちらも損益に関係するものです。
しかし2つの用語は似ているけど、意味はまったく別物です。
キャピタルゲインは『売却時に得る利益』のこと
キャピタルゲインとは、不動産や株式、債券、仮想通貨など金融商品や資産を「売却した」ときに獲得できる利益のことを意味します。
株式投資の場合、保有している株を売却した差額で利益を出しますよね。
例えば購入時1株100円だったものが1株200円に値上がりしたタイミングで売却すれば、1株あたり100円の利益が出ます。
株価が上昇した差額によって出た利益を、キャピタルゲインと呼ぶのです。
株式投資のほか、仮想通貨、不動産投資などで得た収入もキャピタルゲインに当たります。
つまり、株式投資でも仮想通貨でも、購入金額より高値で売ったときに発生する利益分がキャピタルゲインということです。
ちなみに、株価が暴落して逆に損をしてしまった場合の損失は「キャピタルロス」といいます。
インカムゲインは『保有している間に得られる利益』のこと
インカムゲインとは、不動産や株式、債券、仮想通貨など金融商品や資産を「保有している」ときに発生する利益のことを言います。
資産を売却して利益を獲得するキャピタルゲインとは異なり、保有中に発生する利益という点が大きな違いです。
インカムゲインの“インカム”には定期的な収入という意味があります。
この言葉通り、インカムゲインは大抵の場合、保有していることで、継続的に利益が入ってきます。
例えば株式投資なら、株を保有している人に対して“配当金”がそれに当たります。
配当金は会社が出した利益の一部を、株主に還元するもので、一般的に、一年に1~2回、利回りは2%前後のことが多いでようです。
この配当金の金額は会社の業績によって金額も異なりますが、株式を保有している間は還元はほぼ継続されます。
また、株を保有しているともらえる各企業の“株主優待”も、配当金と同じくインカムゲインの一つです。
インカムゲインは株式の配当金や優待のほか、家賃収入などの不動産投資もあてはまります。
キャピタルゲインのメリット・デメリット
キャピタルゲインは大きな利益が出る場合がある
キャピタルゲイン最大のメリットは、一獲千金を狙えるという点です。
株式は景気や会社の状況によって値動きがあり、タイミングで利益を生みだすことも損失を出してしまう場合もあるでしょう。
また、特に仮想通貨では価格変動の幅が大きいと言えます。
そのため、保有している仮想通貨を値上がりしたタイミングで売却できれば、短期間でも大きな利益を目指すことが可能というわけです。
利益を狙える半面、多額の損失を出すリスクも大
短期間で大きな利益を狙えるメリットはありますが、逆に損失が出る可能性も十分にあります。
得にまだ価格変動の大きい仮想通貨は、ハイリスクハイリターンと言えるでしょう。
つまり、キャピタルゲインでは、一瞬にして大きな損失が出てしまう可能性もあるのです。
インカムゲインのメリット・デメリット
資産保有で利益を獲得できる
インカムゲインのメリットは、資産を保有していれば、利益が得られるという点です。
例えば、株式投資なら大抵、株を保有していると優待や配当金などを受取ることができます。
利益を得られる回数こそ少ないものの、継続して利益が出る安心感もあります。
キャピタルゲインと比べ狙える利益が小さい
インカムゲインはキャピタルゲインに比べ、リスクは低いですが、その分狙える利益は多くはありません。
またインカムゲインを獲得し続けるには、資産も持ち続けることが必須となります。
株式にしても不動産にしても、自分の保有資産でなくなれば、その時点で利益ゼロです。
仮想通貨の利益はほとんどが「キャピタルゲイン」
2017年に注目を集めた『仮想通貨』ですが、価格の高騰・下落で大きな利益や損失を出している人がいる通り、仮想通貨は売買で利益を狙う投資です。
そのため、仮想通貨で得る利益というのは、大半がキャピタルゲインというわけです。
仮想通貨でも「インカムゲイン」を受けられる場合も
仮想通貨は、売却をして利益を狙う投資です。
そのため仮想通貨はただ保有していても、株式投資のように配当金や優待が受けられるといった特典はあまりありません。
仮想通貨にインカムゲインの恩恵は受けられないというイメージが強いです。
しかし、仮想通貨はインカムゲインがないとも言い切れません。
なかには保有しているだけで収益が発生するものもあるようです。
貸仮想通貨をする“利用料”がインカムゲインになる
自分が購入した仮想通貨を貸す「貸仮想通貨」をすると、その利用料がインカムゲインとしての利益となります。
このとき注意したいのが、仮想通貨を預けるのではなく、あくまでも“貸す”という点です。
コインチェックでは、貸出期間によって受け取れる利用料が異なります。
14日で1%、30日で2%、90日で3%のように、仮想通貨を貸す期間が長くなるほど、利益も増える仕組みです。
まとめ
キャピタルゲインやインカムゲインには当然ながらメリットやデメリットが存在します。
貸仮想通貨で得られる利益はそれほど多くはないですが、ゼロではありません。
仮想通貨は高い利益を狙えるチャンスがある分、損失を出すリスクもあります。
仮想通貨をはじめと、投資を始める際は、目先の利益だけでなくリスクのことも頭に入れて、計画的に行いましょう。