投資の基礎知識
投資は好景気の方が儲かると考えられている人が多いと思いますが、コロナ不況の中、連日株価が高値記録を更新しています。
株式だけでなく、ビットコインも急騰するなど、もはや社会の景気と全ての投資が連動するわけではないと考えた方がいいかもしれません。
不況の時に、儲けることができる投資、安全な資産として保有し続けることができる投資など、様々な投資の形についてまとめています。
投資とは
投資とは、現在所有している資産を投じることによって、将来的に資産を増やすことを目的とする行為です。
金利が確定している銀行預金のように、確実に資産が増える保証はありませんが、収益の期待値が高いというメリットがあります。
反面、投じた資産が減少してしまうリスクも持つため、投資の方法や投資先の選択は慎重に行う必要があります。
一般的に、不確実性が高く、収益率の期待値が高いものほど、リスクも高くなります。
投資の種類
日本国内でよく行われている投資にはどのようなものがあるのでしょうか?
株
株式の取引です。
企業が公開し、発行した株を証券取引所で購入します。
企業の業績が上がれば、株価も上昇し、持ち株の分だけ資産を増やすことができます。
また、株購入者に対して配当金が支払われますので、購入した株を売却しなくても、少しづつ利益を出すことができます。
配当金以外にも株主特典があるため、特典狙いで株のホルダーになる人も増えています。
投資信託
投資信託の販売会社に投資金を預けます。
投資家から預かったお金を販売会社が、株式や金融商品、債権などに投資を行い運用を行います。
投資金額によって、発生した利益が投資家に分配されます。
先物・オプション取引
先物取引では、現在の取引価格で商品の代金を支払い、将来の決められた期日で商品を受け取ります。
価格の変動が激しい商品を安い価格で購入し、受け取りの期日で商品価格が値上がりしていれば利益が出ます。
逆に、購入した商品の価格が下がれば、損失が出ます。
オプション取引も先物取引と同様に、現在のレートで商品代金を支払い、将来決められた期日で商品を受け取るシステムになります。
先物取引は、石油や金など物質的なものが対象になることが多く、オプション取引は主に、金融商品が対象になります。
先物取引とオプション取引の大きな違いは、商品の受け取り時、先物取引は受け取りの約束をしているので、どんなに損失が出る場合でも、商品を受け取らなければなりませんが、オプション取引の場合は、損失が出る場合は受け取りをキャンセルして、さらに将来の受け取り期日を指定できるという点になります。
MMF・MRF
MMFは外貨建の投資信託です。
販売会社に投資金額を預けて、外貨の取引運用を任せます。
ドルやユーロといった基軸通貨での運用ならば、損失リスクが少なく安全性が高いといったメリットがあります。
MRFは元本の安全に配慮した投資信託です。
国内外の公社債およびコマーシャル・ペーパー等に投資対象を限定することで、元本割れのリスクが低い安定性のある運用が可能です。
国債
日本政府が発行する債券を購入し、満期まで保有した場合、利子がつきます。
国が発行しているものなので、投資の中でも一番安全性が高いですが、収益率は他の投資と比較すると高くはありません。
満期前でも債券市場で国債の売却は可能ですが、政情不安定などの理由で、国債の売却数が増えた場合、さらにお金を借りるために、国は国債を再発行します。再発行された量によっては金利が下がってしまう可能性もあります。
FX
FXとは外国為替証拠金取引のことです。
証拠金を業者に預けて、各国の通貨を売買し、その差額が利益となります。
ドルを円で購入するか、ドルをユーロで購入するかなど、売買する二つの通貨の変動によって、大きな利益が出たり損失がでたりします。
FXではレバレッジというシステムもあり、実際に預けた証拠金の25倍までの金額の取引を行うことができます。
そのため、少ない投資金で大きな利益を得られる可能性もありますが、一瞬の取引で投資金全てを失ってしまうリスクもあります。
仮想通貨
仮想通貨は実体のないデータ上の通貨です。
円やドルのように手にすることはできませんが、ネット上や使用可能な店舗では国の通貨と同様に決済を行うことが可能です。
仮想通貨取引はデータ上の通貨の売買を行い、その差額を利益とします。
株式やFXよりも変動幅が高いことが人気の理由となっており、代表的な仮想通貨であるビットコインの取引では、日本国内でもたくさんの億り人(億万長者)を出したことで知られています。
不動産投資
投資の中でも最も古くからあるのが不動産投資です。
以前は価格が上がりそうな土地や建物を購入し、価格が上がったときに売却することで利益を出すものでしたが、最近主流になっているのは、賃貸物件への不動産投資です。
マンションやアパートをローンで購入し、賃貸での収入を得ます。
賃貸収入の方がローンの総支払金額よりも多ければ、その差額が利益になります。
また、ローンの支払が終わってしまえば、賃貸収入が純粋な利益となります。
投資の準備
投資を行うにはどのような流れで準備をすればいいのでしょうか?
01 投資の種類を決める
まずは、何に投資をするかを決めます。
安全性が高い投資を希望するならば、国債の購入や、MRF、株式といった投資方法。
収益率が高い投資を希望するならば、先物取引や仮想通貨取引。
投資の知識がない場合は、証券会社などの投資信託などを利用するなど、自分の目的に一番近い投資の形を選択します。
02 投資用の口座を作る
投資信託や、仮想通貨取引、FX取引などを行うためには、取引所や販売会社に投資用口座を開設する必要があります。
口座を開設するときには、免許証やパスポートなど身分証明証が必要になるので注意してください。
03 投資金額を決めて口座に入金する
基本的に投資用の口座に入金した金額内で、取引が可能になるので、いくらまで投資したいのか決めてから口座に入金を行います。
FX取引や仮想通貨取引はレバレッジのシステムがありますので、投資用口座に入金した金額の25倍までの取引が可能になります。
口座にある証拠金が10万円ならば、250万円までの取引が可能になるので、どのくらいの倍率のレバレッジを利用するかも考慮しながら入金額を決定するのがいいでしょう。
まとめ
長期的な観点から、資産を増やすのが本来の投資です。
10万円投資して、資産を5万円増やしたいのであれば、15万になるまでは、購入した株や仮想通貨を売却しなければいいということです。
FXや仮想通貨といった投資が一般的になってからは、短いスパンで売買を繰り返して差額で稼ぐといった方法で稼ぐ人も登場しました。
これは、投資ではなく、投機と言われて区別されています。
投資をするのか投機をするのか、目的を抑えた上でしっかり自分に合った方法を考えていきましょう。